前回は「①むくみが起こる原因と隠れている病気」についてお伝えしました。
今回は、むくみが起こらないようにご自身で出来るセルフケアと美容鍼灸の効果についてお伝えします。
濡らしたタオルをラップに包み、レンジで約1分温めるだけで手軽に作れる蒸しタオル。毛穴を広げて汚れを浮かせるため、お肌のくすみやクマ対策に効果的ですが、顔を温めて血行を促す働きもあるので、顔のむくみにも効き目があります。
タオルをあてたあと、冷たい水で洗顔すると、血管の収縮でさらに血流アップ。即効性が期待できるので、朝起きたら顔がぱんぱん…というときのケアにはおすすめです。
湯舟につかってゆっくりと身体を温めることで、血行を促進させます。お湯の温度は熱すぎず、39~40℃程度でじっくりとつかるのがポイントです。立ち仕事でぱんぱんに張ってしまった足や、全身のだる重さに効果的。むくみだけでなく疲れもスッキリ解消します。
身体の巡りが悪くなることによって起こるむくみ。リンパ節にたまった老廃物を、マッサージで流れやすくすることで、むくみ解消効果が期待できます。
リンパ節は全身に600か所ほどありますが、耳の後ろや鎖骨のくぼみ、ふくらはぎにあるリンパ節はとくにマッサージ効果が高く、気になる顔周りや足のむくみに効果絶大です。
マッサージは力をかけすぎず、オイルやクリームを使ってやさしく行いましょう。
食べ物でもむくみを予防することができます。まず、塩分の取りすぎはむくみに直結してしまうため、極力味の濃いものは避けること。だしをしっかりとったり、スパイスや薬味を上手に使うことで、塩分が少しでもおいしく、満足感のある味になります。
余分な塩分を体外に排出し、むくみを解消する栄養素は「カリウム」です。バナナは高カリウム食品として有名ですが、いも類やキノコにも多く含まれています。
身体にたまった老廃物を分解し、流してくれるのは「クエン酸」。レモンやグレープフルーツなどの柑橘系に多く含まれます。また、お料理に酸味をきかせることで、塩分を抑えるのにも役立ちます。
老廃物の排出には、「ビタミンE」の働きも欠かせません。ビタミンEには血行をアップさせる効果があるため、老廃物の流れをスムーズにしてくれます。かぼちゃやアボカドなどに多く含まれる栄養素です。
いろいろとセルフケアを試してみても、なかなか取れないしつこいむくみ…。
仕事柄、たとえば立ち仕事が中心のサービススタッフや、逆に一日中ほとんど椅子から動かないデスクワークの方、はたまた酒席の接待が多い営業職の方など、せっかくこまめにケアしても追い付かない、ということもあるでしょう。
そんなときは「美容鍼灸」も有効な方法です。
美容鍼灸では、お悩みの原因を伺い、お客様にあったツボへのアプローチを行います。このときの問診がとても重要で、脈診・腹診・舌診などを組み合わせ、お客様の状態を丁寧に探っていきます。
美容鍼灸、と名前はついていますが、美しさは健康であることがベースです。ただ単に表面的な美しさを追うのではなく、身体全体の不調を取り除くことで、健康な身体を作り、より根本的な、息の長い美しさをめざすのがねらいです。
そのため、実際に施術する箇所もお顔だけでなく、全身がその対象になります。たとえばむくみの場合、お顔のお悩みがメインであっても、体質の改善などによって、根本要因が取り除かれる可能性があれば、全身の施術を併せておすすめすることもあります。
むくみひとつとっても、その表れ方や原因、対処法は、一人一人のお客様によって違うものです。お悩み解消のために、プロのチカラをぜひ味方につけてみてください!